エンゲージメントというカタカナ言葉を最近よく目にするようになりました。

英語の発音をそのままカタカナで置き換えてしまうのは、それは、その言葉の意味を表現する日本語がないからですが、engagement を英和辞典で意味を調べてみても、さらに分かりにくくなったりします。何かの概念的なことが、カタカナで置き換えられて日本語として使われている場合は、ほとんどがそうだと思います。こういう場合は、英語の辞書(英英辞典)で、その言葉の定義を調べるしかありません。

私なりにengagementの意味を強引にまとめてみると、「自らが積極的に人と関わる行動で、何かの目的に向けて、場合によってはある種の責任感を伴うような一線を越えるもの」となります。分かりやすい例は、engagement ring(婚約指輪)でしょう。婚約となると、結婚に向けて大きな責任を伴うという意味で、一線を越えることですよね?

ではちょいと飛躍しますが、fund raising engagement はどうでしょうか?『募金活動との婚約』とするわけにはいきません。日本語として意味が通じるようにするなら、募金活動への参加ぐらいになりそうです。でも日本語での『参加』という言葉は、付き合いで仕方なくとか地域の活動などで役割が回ってきたなど、消極的な場合も含まれてしまいます。すると、婚約という言葉に含まれる積極性や一線を越えるこ部分の意味が抜け落ちてしまいます。この場合は、日本語では日常用語にはなりませんが、『募金活動への参画』とするのが良さそうです。逆に、単に参加ということであれば、英語的にはparticipate ということになります。

いかがですか?このように、engagementという言葉は、積極性が肝になっていて、一線を越えた状態という部分が日本語には訳出しにくいのです。なんだか、異文化の香りがしてきます(笑)

さて、エンゲージメントという言葉は、インターネット上でマーケティングをする場合の用語としてよく出てきます。例えばブログ記事に対して、意見や質問、感想などのコメントを投稿するのは、エンゲージメントです。でも、単なるひやかしの書き込みはエンゲージメントではありません(ひやかしから始まってエンゲージメントにつながるかもしれませんが)。

ネットマーケティングでは、このエンゲージメントがひとつのキーワードとなっています。これは余談になりますが、ネット上には、発信することばかり考えていて自らはエンゲージメントをしない人達がたくさんいます。ホームページやブログが珍しかった頃はそれでも反応がありましたが、それはもう昔話の領域だと、私は考えています。

で、ここからは私が感じていることなのですが、自らエンゲージメントをしない人には、エンゲージメントは還ってきません。これは、こちらが何らかの働きかけをした人から直接返って来るという意味ではなく、他の人達を含めてのことで、実はこの部分そこがインターネットを使う面白さのひとつなのです。仕事に役立てるという意味であれば自分からエンゲージメントすることは、必要不可欠です。

ビジネス目的のマーケティングではなくて、個人的な趣味や楽しみだともちろん別のハナシになります。お付き合い(英語的にはsocial obligationとか)で投稿に反応することって、私もよくあります。ブログよりもソーシャルメディアだと特にそうです。それはそれで意味のあることですが、本来の意味でのエンゲージメントとは少々異なります。具体的には、その行動の先の目的がないからです。

友だちづきあいって、そういうものですよね♪

(2017年10月16日一部修正)