◆ シンプルな洋物と、詰め合わせの和物と
いえ、食事やギフトの話では、ありませんよ。ソーシャルメディアの話です(笑)。
私は、ソーシャルメディアは、いろいろな意味で異文化のオンパレードだと思っています。
アメブロやmixiといった和物を使っていたのは、もう何年も前のことなので、あくまで印象なのですが、日本のソーシャルメディアって、いろいろな機能の詰め合わせ状態になっていて、それらが所狭しと閲覧画面に詰め込まれている感じがします。
オンラインゲームやそれに関連したサービス(?)からニュース、お笑い配信まで何でもありというところが、幕の内弁当みたいで、まさに日本的です。
対して、洋物のソーシャルメディアは、「これこれの目的に使うなら便利ですよ」という個性というか一本の筋みたいなことが明確なので、目的によっては、いろいろなソーシャルメディアを使うことになります。運営する側も、それで良しと考えているようです。
それで思い出すのは、日本の自動車メーカー。軽自動車から、お抱えの運転手に任せるような超高級車、さらにはサーキットで走らせるようなスポーツカーまで何でも揃っています。おっと、話が横道にそれてしまいそうです(汗
では次に、洋物と和物では、使いやすさはどう異なるでしょうか?
これが、シンプルなつくりの洋物に軍配が上がるかというと、そうでもないようです。理由は、シンプルなだけに奥が深く、細かな部分のつくりが、あれよあれよという間に変わっているのです。
Windowsが変わって、使い方に戸惑ったという経験をされた方、多いと思いますが、それと似たような感じです。
使い方が変わるのは、もちろん新しい技術を導入することで、より便利になることがあるからですが(少なくとも提供する側そう考えているはずです)、「詳しくは自分で調べて」という雰囲気がありありなのが、洋物のソーシャルメディアの特徴です。
この「自分で調べてね文化」に慣れていないと、使い方はいつまでたっても変わりません。もともとがシンプルな構成ですから、そのうちに飽きてしまうのがオチです。
対して、和物のほうは安定感があるように思います。たまにやってくる機能の追加・変更にストレスを感じるようなことも少ないのではないでしょうか。
◆ 自分で守る洋物と、守られている(?)和物
先日、とあるツイートに目がとまりました。
私には、事の真偽は確認のしようがありませんが、大手の新聞社も取り上げていたようです。
多くの人が被害にあったようですが、ここで気になったのは、そのことよりも「Twitterにも責任があると思う」という部分です。日本では、確かにそうかも知れません。
でもこれ、アメリカでは考えられません。
アメリカでは、その広告を信用するかどうかは、あくまで自己責任で、たとえ大新聞に掲載されている広告でも同じ事です。
日本では、トラブルになった広告を掲載した雑誌や新聞社を訴えたというニュースが聞こえてくることがありますが、それは日本的な感覚で、アメリカでは耳にしたことがありません。そうしたことがまかり通るようであれば、訴訟社会のアメリカのこと、広告スペースの販売なんて、恐ろしくてできなくなってしまいます。
念のためですが、良い悪いとか、正しい間違っているの話ではありませんよ。社会文化的な背景が異なると、考え方がまるで逆ということもあるということです。
私は、たまたま日米両方の新聞での経験がありますが、アメリカでの広告掲載には、審査のようなものがありませんでした。あまりにもあっけなく広告が掲載されて学んだことが、「日本人は、見えないところで、こんなふうに守られてきたんだ」ということです。
そして同じ事が、ソーシャルメディアの運営方針にも見え隠れしているように感じています。
どこで見えていると感じるかというと、それは、アカウントの凍結です。少し前のことになりますが、アメブロやmixiでずいぶんと話題になりました。
タテマエ上は、年齢制限があるものの実際上は、中高生などの未成年も使っているようですので、そうした人達を守るべきだという点についての異存はありません。
でも、本人達が「知らないうちに」守られることが、いいことなのかどうかには議論の余地がありそうです。